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そのコブ角、本当に正しいですか? 知るべき検査の真実と側弯症との向き合い方
ヨシダカイロプラクティック恵比寿整体院の院長の吉田です。
下記ブログを読まれてお問い合わせや、初回時に質問を受けることが多くなったので今回のコラム執筆になりました。重複箇所もありますが、大切なことなのでご一読ください。
最もよく言及されるのは手術とコブ角について
「現在通院している病院では手術を勧められています。本人も身体的には症状もなく、本当に必要か迷っています。」
「4ヵ月毎にレントゲン撮影でコブ角を計測しています。前回は角度が減っていて、直近の撮影では以前の8か月前より角度が増えていました。セカンドオピニオンにも否定的で不安を感じています。」
家庭での事前調査と学校検診
小・中学校で運動器、ロコモ(ロコモティブシンドローム)検診が行われています。まずは家庭内で事前調査があり、その後に学校医での視診や触診が行われます。そこで側弯の疑いが強いと、レントゲン撮影やモアレ検査が行われることがあります。
事前調査や視診では両肩の高さ、ウエストライン(くびれの左右差)、両肩甲骨の高さや位置、前屈時の背中の左右差がチェック項目になります。触診では肩甲骨の位置の確認や背骨に沿って形状を診ます。
側弯の多くは軽度以下と評価されます。しかし成長期には急激な身長の伸びに伴い、角度が増えて進行することもあります。
側弯と向き合うために大切なこと
まずは機能的に日常生活がおくることができること、そして正しい定点観測を行うに尽きます。機能的な日常生活の維持は、側弯の有無に関わらず極めて重要です。
側弯でも無症状の方もいれば、特定の動作や姿勢を行ったり、維持することが難しいことがあります。側弯が無い方でも同様の症状が現れることもあれば、側弯があっても世界最速のウサイン・ボルト選手のように能力を発揮できることも珍しくありません。
コブ角の定点観測は側弯症の進行を評価する上で不可欠です。とくに成長期では、3〜6ヶ月ごとの観察が推奨されており客観的な指標の評価は大切です。
定点観測
コブ角の計測
コブ角を計測する際は、まず側弯のカーブの最も傾斜している上の骨と下の骨を特定します。そして上の骨の上縁と、下の骨の下縁に沿って横に直線を引きます。最後にそれぞれの直線に対して直角に交わる線を引き、その交点で形成される角度がコブ角です。
私は多くの方のレントゲン画像をアメリカやオランダで読影や分析してきました。日本では診断行為は出来ないので画像を観察し、参考にしながら施術を行っております。
私が感じる違和感
側弯の画像を拝見するにあたり、非常に違和感を感じることがあります。それは定点観測を適当にする病院や先生が非常に多いことです。
前述したコブ角が数か月の間に急激に減少し、その数か月に大幅に増えることは考えられません。装具を製作して着用した状態の撮影なら納得できますが、もちろんそうではありませんでした。
下記画像にもあるように計測する骨が1つ異なるだけで3度小さく(または大きく)なります。側弯の方、そしてご家族や保護者の方はどうしてもコブ角の数字にのみに注目しがちです。もちろんそれは当たり前のことですが、なおさら一貫性のある定点計測が必要になります。
当院では診断・医療行為は行っておりません。
定点観測の重要性と一喜一憂しないために
成人においても側弯の進行がないか、機能的な影響が出ていないかを確認するために、定期的なモニタリングが推奨されます。【第2胸椎と第9胸椎を基準に第6胸椎でコブ角20度】といったようにその評価自体を丁寧に行う必要があります。
コブ角だけではなく、日常生活における機能的な問題や姿勢の変化も併せて評価し、総合的な観察が必要であると強く感じています。
まずは徹底的な検査で現状を把握し、おひとりおひとりに最適な状況で施術を行います。うつ伏せや仰向け、横向きになり、ドロップ機能搭載の専用ベッドで施術していきます。
側弯症の症例報告
最後に
側弯症の症例報告でご紹介したように、世界基準のカイロプラクティック側弯施術により進行を遅らせること、カーブの緩和減少や可動域の増加、痛み等の症状軽減を図ります。
手術以外の選択肢としてお役にたてるよう全力で取り組んでおります。気軽にご相談ください。