変形性膝関節症

変形性膝関節症の症例報告

変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、中高年の多くが抱える代表的な膝の疾患です。膝関節の軟骨がすり減り、痛みや腫れ、動きの制限を引き起こすことで歩行や立ち上がりが出来なくなることがあります。

日本では50歳以上の約2,400万人がすでに変形性膝関節症予備軍とされ、痛みを伴う患者は約820万人にのぼり、6人に1人の割合です。女性は男性の1.5〜2倍の頻度で多く発症します。

特徴としては膝関節の軟骨が摩耗し、骨同士が接触することで骨や関節が変形して運動機能が低下します。変形性膝関節症は過度の負荷、繰り返しの動作、体重増加、遺伝など複数の要因によって進行します。

変形性膝関節症は放置すると、関節が硬くなり膝の曲げ伸ばしが困難になります。

初期の軽い痛みから、常に痛みを感じる状態に悪化します。また、歩行が困難になり日常生活に大きな影響も出てきますし、介護が必要になる可能性もあります。

変形性膝関節症の原因

変形性膝関節症は以下のような要因で発症・進行します。

加齢による軟骨の摩耗や筋力低下

加齢により膝の軟骨が徐々に摩耗し、関節のクッション機能が低下します。また筋肉や筋量の低下により膝の安定性を低下させ、膝関節への負担が増えます。

過剰な体重負荷

体重が増えることで、膝関節への負担が増加します。とくに60代の肥満率は男性35%、女性28%となり、女性は急増します。肥満は膝にかかる負荷を大幅に増やし、関節の摩耗を加速させます。

過去の怪我

膝の怪我は安定性を損ない、変形性膝関節症のリスクを高めます。また足首の捻挫や股関節の変形や腰椎ヘルニアで庇う姿勢をとることで膝への負担がかかります。

運動不足または過度の運動

運動不足により筋力が低下し、膝関節を支える筋肉が弱くなることがあります。一方で過度の運動や正座等の長時間の負荷のかかる姿勢も軟骨の摩耗を早める要因となります。

その他の原因

半月板損傷、O脚やX脚の骨の形状により膝の負担が増えます。これらは膝の特定の部位に圧力がかかり、関節症を引き起こします。

変形性膝関節症はいくつもの要因が絡んで引き起こされます。通常の膝関節症ではなく、変形が起きている場合は少なくとも10年単位で負荷がかかることで、膝の変形が起こります。初期症状は40代で軽度の痛みや違和感が始まることも珍しくありません。

ひとによって生活習慣、体型、怪我の有無が異なるよることから、変形性膝関節症を改善するためには徹底的な検査とライフスタイルを把握することが大切です。

病院とはここが違います

変形性膝関節症はレントゲン画像やMRI検査により診断され、治療法は以下が用いられます。

運動療法

膝の状態に合わせて膝周囲筋、とくに大腿四頭筋の強化を図ります。ウォーキング等の有酸素運動も推奨されますが、そもそも痛みや腫れがある為に適切な運動プログラムを選択しなければなりません。

継続しての運動を続ける必要があり、負荷を最適に保つためにプロフェッショナルのトレーナーや理学療法士と根気よく続ける必要があります。動きによっては悪化することもあり見極めが重要です。

薬物療法

症状の緩和として抗炎症薬や消炎鎮痛剤が処方されます。またヒアルロン酸やステロイド注射を複数回行うことも多いです。あくまでも症状緩和が目的で軟骨がすり減った箇所への直接的なアプローチではありません。

手術療法

初期から中期においては鏡視下手術、変形が起きている重度の場合は骨切術や人工関節置換手術が選択されます。入院期間が数週間から2か月程度に長引き、予後にばらつきがあります。

人工関節全置換手術の耐用年数は15年程度とされており、術後のリハビリも必須です。手術をしたらそれで終わりというわけではありません。

変形性膝関節症を改善するために

変形性膝関節症を改善するために、まずは膝関節の機能や可動域を詳しく調べます。現状把握を把握するためには画像だけではなく、可動域の評価が大切です。

当院では症状を多角的に分析し、原因を見つけ出します。

そして、当院における膝関節症の過去の改善事例と照らし合わせて、最短で改善するためのプランをご提案します。

当院の特徴

当院では変形性膝関節症において腫れの有無、可動域、筋力検査等を行い、個別の治療計画を立ててサポートします。膝関節自体の調整に加え、骨盤や脊椎のアライメントを整えることで全身のバランスを改善し、膝にかかる負担を軽減します。

施術に加えて座り姿勢や歩行時のアドバイス、日常生活で行えるストレッチをアドバイスすることで症状の緩和と変形性の進行を少しでも遅らせます。そして経験豊富な院長が責任をもって対応します。

変形性膝関節症のQ＆A

膝関節症と変形性膝関節症の違いは？

膝関節症は膝関節全体の一般的な疾患名で、変形性膝関節症は軟骨がすり減って軟骨や骨に変形をともない状態を指します。

変形性膝関節症はかならず痛みを伴いますか？

かならず痛みを伴いません。軽度や中度の場合は時々痛む、痛みが無いがレントゲンを撮ったら膝の変形を指摘された、ということも珍しくありません。症状の有無や強弱にかかわらず、動かしにくさや違和感がある場合は早めのチェックをお勧めします。

テレビを見るときも正座がラクなのですが、立ち上がり時に痛みがありふらつきます。

正座は避けましょう。膝を極度に曲げている状態、屈曲が続くことで膝の後ろ側の関節が狭くなり、前面が伸びて強いストレッチがかかった状態になります。腰や骨盤が立つことで、ラクに感じても負担が強いので避けましょう。また立位時に血流の変化や太もも、太もも裏の筋肉の不均衡があるのでバランスを崩しやすくなります。

変形性膝関節症は完治しますか？

完治の定義によりますが、少しでも可動域を増やすこと自体は可能です。骨の変形を施術によって治すことは出来ませんが、半月板や膝関節へのアプローチを行うことで可動域と柔軟性増加を図ります。

運動してもよいですか？

無理のない範囲、症状が悪化しなければ動きましょう。15分程度の歩行でも大丈夫です。

膝に負担をかけていないのですが、なぜ発症するのでしょうか？

人間は二足歩行で地面の着地のショックを脊椎に伝えない工夫がされています。足首、膝、股関節で着地や立ち上がり時の負荷や重力を分散させています。個々の癖や小さな怪我、座りすぎにより徐々に負担がかかります。また遺伝でなりやすくなることもあります。

膝に溜まった水をよく抜きます。癖になるから抜くのは良くないと聞きました。

私もラグビーの怪我から何度も水を抜きました。良いことではありませんが、癖になるからというよりも滑膜の炎症が起きているからです。骨や軟骨の擦り減りにより滑液が過剰に分泌され、多く溜まると曲げ伸ばしや歩行に支障をきたします。

階段の昇り降りが怖いです。それでも運動はするべきですか？

無理をする必要はありません。階段や坂の昇り降りは平坦な道に比べて、膝に負担がかかります。筋力だけでなく、固有受容器とよばれるセンサーがあり膝関節内の問題でバランス制御に異常が起こります。エスカレーターやエレベーターを使って、平坦な道で運動しましょう。

変形性膝関節症で悩まされていた方が当院のカイロプラクティック施術を受けて、このような変化がありました。

変形性膝関節症の方に対しては四肢や脊椎専門的な施術を行うことで、日常生活の質を向上させるサポートを提供しています。そして施術に加えて、運動や生活習慣のアドバイスを行うことで膝関節の改善を促します。

膝関節症でお困りでしたら、お気軽にご連絡ください。

少しでも長く自分の脚で…