起立性調節障害

起立性調節障害の症例報告

起立性調節障害とは

10歳から16歳頃に発症することが多く、その約半数に遺伝傾向が認められています。有病率は軽症例を含めると中学生でも約10%にのぼり、ひとつのクラスに数名は起立性調節障害に悩まされる子どもがいる計算になります。

また、起立性調節障害が原因となる不登校も全体の４割程度と推定されています。

起立性調節障害はOD(orthostatic dysregulation)と呼ばれることが多く、これは小児科で用いられます。成人に対しては起立不耐症、OI(orthostatic intolerance)と呼ばれ脳神経内科や循環器内科で診断されます。

どちらも立った状態で不調が増し、横になり時間が経過すると軽減する特徴がありますが、当ページでは起立性調節障害に統一して説明します

起立性調節障害は自律神経が乱れることで発症し、立ち上がる際に、身体や脳への血流が低下する状態を指します。

起立性調節障害のセルフチェック

起立性調節障害には１１の項目があり、３つ以上該当するか強い症状が３つ当てはまると要注意であり、早めに対処しておくべきです。

生活リズムの乱れが顕著になり、午前中に活動することが出来なくなります。午後になると通常の生活を送ることができますが、夕方以降から夜になるとむしろ元気になり活動的になります。

例えるなら、時差ボケがずっと続いているような状態です。

さらに時間が経てば経つほど、学校にも行きにくくなります。ご本人の勉強や受験など進路選択の幅が狭くなることはもちろん、親御さんもどうしていいのか分からず、不安がどんどん増大していってしまいます。

起立性調節障害は自律神経の乱れが招く病気であり、ご本人やご家族だけで改善するものではありません。改善のためには早めの対処が重要になりますので、まずは気軽にご相談ください。

起立性調節障害の原因

未だに起立性調節障害の全容が解明されているわけではありませんが、自律神経の乱れにより引き起こされる病気であることは確認されています。

起立性調節障害のメカニズム

自律神経は全身の機能や臓器をコントロールしており、本来であればシーソーのようにバランスを保つようになっています。

活動時には交感神経が、休息時には副交感神経が働き、それが無意識のうちに切り替わることで最善の状態が維持されるのですが、起立性調節障害とはこのバランスが崩れてしまうことによって起こります。

動かなければいけないときに身体は休みたくなり、休まなければいけないときに身体が動きたくなってしまう。

そんな状態だと身体は疲れていても眠ることができません。睡眠の質は低下する一方で寝不足が続き、起きた瞬間から身体のだるさが続いている状態になります。

さらに思春期には周囲と同じ生活を強いられることも多く、何事も自由に選択できる大人とは異なる事情として次の３つが挙げられます。

栄養バランスの問題

思春期において偏食は珍しくありません。朝食を抜くと低血糖になりやすくなりますし、菓子パンや甘いものを起きてすぐに摂取すると血糖値スパイクが起きて眠気、頭痛やだるさを引き起こします。

とりわけ女子は痩せたいという願望から過度な小食になり、必要なエネルギーやタンパク質不足を起こすことも珍しくありません。学校生活では給食の好き嫌いだけではなく、量や摂取タイミングが制約されることでも影響を及ぼします。

精神的ストレスの問題

新しい生活環境、勉強や部活動のプレッシャーや、友人だけではなく先輩・後輩との人間関係の悩みから精神的ストレスを抱え込むことで心身の防御反応として発症するケースもあります。

学校に行かなければいけないと強く思うことが、更なる悪循環に繋がることもあります。

生活習慣の問題

朝起きられなくなると授業、部活動後に宿題や自由時間を確保するためにどうしても入眠時間が遅くなります。さらに、眠れない時間にスマホを見ることにより、ブルーライトで交換神経が刺激されてさらに眠りにくい状態になり、その質は著しく低下します。

テスト勉強や友達とのチャット等で深夜まで起きていることも多いでしょう。親御さんが考える以上に現代の子供達は多忙で、成長過程の身体にはとても大きな負担が掛かっているのです。

このように、起立性調節障害の原因は多岐に渡り、それらが複雑に絡み合っているからこそ、原因究明のために検査が重要になります。

また、起立性調節障害を改善するためには、自律神経の乱れに直接アプローチすることができるカイロプラクティックが有力な選択肢になります。

病院とはここが違います

起立性調節障害への対応として、薬の処方が一般的です。

塩酸ミドドリン、メチル硫酸アメジニウムを用いて血圧上昇や交感神経を活発にします。効果が出るまでに時間も掛かり、頭痛、動悸、ほてりやめまいといった副作用を伴うこともあります。

思春期のお子さまに薬を飲ませたくない親御さんも多いことでしょう。

起立性調節障害を改善するために

まずはお子さまの起立性調節障害の原因を明らかにします。原因を取り違えたまま治療を進めてしまっては改善を見込めないからです。

当院は、他に類を見ない充実した検査で、起立性調節障害の原因を見つけ出します。そして明確な根拠を元にして施術を進めていきます。

当院の特徴

米国認定カイロプラクターである院長が、初回から最後まで責任をもって担当しますのでご安心ください。

まずは首や背中といった脊椎の神経機能を調べます。可動域制限、浮腫、皮膚の表皮温度まで調べ、レントゲンも必要に応じて用いつつ、徹底的な検査を行います。

起立性調節障害は出口のある問題ですから安心してください。個人や症状の重さによって変わりますが、一生涯続くケースはありません。

詳細に検査を重ね、生活リズムを整えつつ、カイロプラクティックによって神経障害・機能不全を取り除いていきます。起立性調整障害の改善に適した治療法であるカイロプラクティックを一度試してみてください。

起立性調節障害のQ＆A

起立性調節障害は自然に治ることはありますか？

放置することで改善は明らかに遅くなるとされています。起きられない為に昼まで寝ていると学校や会社に行けず、社会生活を送れなくなります。何よりも早めの対策や改善が必須になります。

元気に部活もしており、朝サボっているのではと感じるのですが…

起立性調節障害は怠けではなく、自律神経のバランスが崩れている状態です。起床時や午前を過ぎればむしろ元気に生活できます。集中モードとリラックスモードの交感神経のスイッチの切り替えが円滑に行われることで、メリハリのある生活を送ることができます。

起立性調整障害は大人でもなりますか？

自律神経の乱れによるもので大人でも発症します。診断名や呼び方が変わるために起立不耐症、低血圧症、体位性起立頻脈症候群と呼ばれます。起床時や起立時に頭痛、めまい、倦怠感、ふらつきと子供と同じ症状が現れます。

食べるべきもの、食べてはいけないものはありますか？

血圧低下を防ぐために水分と塩分摂取が必要です。代謝を促す為に1.5〜2Lの水をしっかりと摂取することが重要です。甘いジュースやエナジードリンク、カフェインの入ったお茶やコーヒーは避けましょう。

ストレスで悪化するのですか？

精神的ストレスが影響を与えることが認められています。ストレス要因が明確に判明していれば、それを取り除くことで改善することもありますが、そのような事例は比較的軽症であるとも言えます。

背が急に伸びたことと関係ありますか？

関係があるかも知れません。思春期に1年間で10cmほど伸びることもあり、背が伸びるに伴い筋肉、軟部組織、血管や神経も伸長します。短期間での著しい成長は自律神経の乱れや脳への血流低下が起きることに影響を与えるとされています。

起立性調整障害とうつ病とは違いますか？

うつ病、抑うつ状態は心の病気と表現されます。1日を通して波があり、症状の出現や強弱が繰り返されます。起立性調節障害は起床時から午前、起立時に出現し、昼以降は改善する身体疾患になります。

なぜ色んな症状を伴うのですか？

起立性調節障害は自律神経の乱れが大きな要因とされています。自律神経は全身の臓器をコントロールしており、動悸、めまい、頭痛、腹痛等を引き起こします。全身にさまざまな症状が出ることがあります。

避けた方が良いことはありますか？

週末に寝溜めをすることは避け、起床時間を出来るだけ一定に保ちましょう。昼寝をしても良いので、日中は活動的に動くことが必要です。就寝間近の刺激の強いもの、スマホ操作は避けましょう。

おすすめの生活スタイルはありますか？

まず決まった時間に起きることです。それが難しくともまずは起きてトイレに行く、水を飲む、間接的で良いので日光を浴びる。どうしても眠ければ再度寝ても良いです（初期状態）し、昼寝を取ることもお勧めです。

起立性調節障害で悩まされていた皆さまも、当院でカイロプラクティックの施術を受けて、このような変化がありました。

当院のカイロプラクティックと起立性調節障害は非常に相性がよく、劇的に改善するケースも見られます。

起立性調節障害は早めに対処すればするほど、改善までの期間も早くなる症状です。一人で抱え込まず、お気軽にご連絡ください。

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